2022/07/30 23:14
野生という響きには「野蛮、未開、獰猛」のイメージがなぜかつきまといます。
たとえば野生動物は人に飼い慣らされていない動物、
野生植物は人の手で栽培されずに育った植物のことですが、
野生のまま生きる人間は文明化されていない生活をしている未開人、
狩猟採集で生計を立てている人たち?
知らずしらずのうちに、そんなイメージを刷り込まれている気がしなくもないですね。
憧れと称賛を込めて、自然とともに暮らす人、感覚が鋭い人を「ワイルドな人」と表現することもありますが、
いずれにしても文明や都市の対義語としての「野生」である場合が少なくありません。
しかしそれだと、個人の好みや時代の価値観で、野生とそうでないものを分けることになってしまいます。
私は「野性」とは野生の人間が備えている性質のことと捉えています。
野性が天賦のものである限り、ある時代にはそうだったものが、別の時代にはそうでないなどということはないはず。
野生のまま生きる人とはライフスタイルで決まるものではなく
自分の野性、矯正されていないそのままの感性をひらいて生きている人のことだと思っています。
白 -haku-