2023/09/04 19:56
心ある道を歩むために、必要なことは何か。
何度考えても、考えすぎることはないほど大切なテーマです。
小さな自我は、小さな世界しか理解することができません。
小さな世界の中で、自分が欲しいものを手に入れるのが「最高の幸せ」だと信じています。
自分にとって都合よく事が運ぶことが幸せで、そうでないのは不幸だと感じます。
頭で理解するのは簡単でも、心底「わかる」のは容易ではありません。
小さな自我はわかったフリをするのもとても上手で、そうすることで自分を守ります。
スピリチュアルな勉強をしていればなおのこと
「そんなことはもう知っている」「よくわかっている」と思い込み、
成長が止まってしまうのもよくある話です。
常に自分を戒めていなければ、
その道から「心」がいつの間にか抜け落ちてしまっていても
それに気が付くことができません。
人間は、野性と霊性を備えた存在です。
どちらも、人が人として健全に生きていくために欠かせない資質です。
人間というものをことごとくシンプルにしていくと、根本的に共通して持っている感覚があります。
昔から人が普通にやってきたこと、
たとえば自然の中で過ごす、お互いに助け合う、世代交代しながら命を繋ぐといったことに
感じる喜びや安らぎは人類共通のものでしょう。
その感覚は命に備わったものであり、それを「野性」と呼ぶのだと私は思っています。
霊性はともすると、頭の中だけで完結する抽象的な話になりえますが
野性は現実の行動です。
野性を置いてきぼりにしてスピリチュアルな面ばかりに力を注ぐと
自分に都合よく物事を解釈して「心」が抜け落ちたまま道を歩むことになりかねません。
心ある考え、心ある行動を土台にしてこそ、健全な霊性が育つ。
それを忘れないようにしたいと思います。